2015-01-01から1年間の記事一覧

屋上と空の間

空はとても青くて12月だっていうのに 寒くもなく暖かくもなく なんだか急に 恥ずかしくなってセーターを着るのを止めた 雲が北風にゆられて散りばめられた空を見ると冬の空だって感じる 今年はとにかく暑かった なんて思えば 夜はとっても寒い お気に入りの…

私の終わり

休日 昼下がり 寝ぼけた頭で時計を見る お昼の時間を回りそうで半日を無駄にしちゃったって落ち込みながら 暖かい温もりが残る私の匂いしかしない布団にもぐる 布団に包まって 数十分 私が今したい事がわからなくなって 映画を見たいなって思った 気づけばレ…

夢の続き

光が眩しくって 目を開けた 朝日なのか夕日なのかわからないけれど 向こう側の雲は太陽のオレンジで綺麗だった 時計を確認すると夕日のようだ 秋の始まりを感じさせる少しだけ冷たい風が白いレースを靡かせる その向こう側に見える空が眩しくって ほんとうに…

亡骸

純粋な気持ちで白い窓を開けてみればその向こうには黒く重い空が広がっているあまりにも幼すぎる私は窓から飛び降りる勇気はなかったきっとそれはクリスマスケーキより甘く溶け出したチョコレートよりも柔らかい私全身に纏っているシースルードレスはガラス…

ガラスの向こう側

小さな手を磨かれたガラスに貼り付ける 静かな冷たさが皮膚を伝う ガラスの向こう側にはたくさんの魚が泳いでいた 私は水の中で息はできないし、泳ぐこともできないけれど 今はガラスの向こう側のあなたたちを見ることができる 町はずれの古びた水族館 平日…

猛獣の檻

怒りをあらわにしてこちらを睨み付けるジャガーのような猛獣は いまにも 襲い掛かり私の首元を噛み千切ろうとしている 私は猛獣と一緒の檻の中に居て毎日遊ばれて甚振られて殺される エサの為だけに生まれてきた動物と同じ 毎日 毎日 自分の首から吹き出る血…

小さな男の子

コンクリートの壁に落書きをしている子供がいた クレヨンだろうか 赤色をすり減らしながら壁に描かれる文字は汚くて読めたものではなかった 夏の日差しが差し込まずどんよりと落ちてきそうな空 コンクリートは蒸し焼きにされて熱を放出していた 額に汗を流し…

雫 赤 ヒビ

馬鹿みたいに赤い太陽が照らす空を見て 世界はこんなにも大きくて 私はこんなにもちっぽけな存在なんだって 思った 私が何かを感じるたびに 心はまたひとつ大きなヒビを広げて 直そうと必死に耐える 子供の頃の通学路で田んぼ道を歩いたっけ 児童施設に住ん…

朝焼けの海 友人

仲間の集まりがあるってきいて飛ばしてきた 私の地元からは遠い海 初めて会う海 集合時間は遅い時間だった 帰るのも遅くなるだろうって思って 明日の午前中は会社で休みを入れてもらった 海の匂いを感じてナビを横目でみれば目的地はもう少し 砂浜と道路を挟…

海 時間 光

いまだ、海への道は まだ遠い 見えてくることのない海は 私を待っているのだろうか 窓をすこし開けて海の匂いがするかどうか試してみた するわけないのにね 緩やかなカーブを描く山の側面を走る高速道路 私の赤いスポーツカーを私は信頼してる 彼の名前はマ…

休日の冷たい雨

友人を待っていた コンビニの駐車場の端っこでクルマを止めて待っていた 一時間を過ぎたけれどくる気配も影もない あたりを見回してから車内に付いているデジタル時計を見る まだこない なんてつぶやいて 携帯の着信履歴も見れば 自然とため息の出来上がり …

淡色の春風になびく髪

大好きな友人と旅行に行った 人間ひとりで生きているよりも やっぱり打ち明けられる人が近くに存在するのはとても気持ちがよいことで 都合のいい関係かもしれないけれど 二つの夜と共にすごした でも時間がたてばたつほど相手から見えてくるのは 口元から伸…

月と太陽

私が朝起きなければ 朝はやってくることはなくて 私が目を開けていなければ夜もやってくることはない 世の中ってそんな感じなんだと思う 自分が思うよりも都合のいい世界は簡単につくり出せてしまうのであって そこに悲観して自殺するような あわよくば同情…

子供の頃に欲しかったもの

今週のお題特別編「子供の頃に欲しかったもの」〈春のブログキャンペーン 第3週〉 とにかく小学校のときウォーターベッドがほしくてほしくてたまらなかった ていうか今の若い子はラブホの回転ベッドもウォーターベッドもしらないでしょうけどね あの水が中に…

ひまわり

ひまわりを見たいって想った 今日はとても天気が良いから っておもったけど今の時代にひまわりなんてどこにいけば見れるんだろう 全然見かけなくなった 太陽の日差しが厚い雲に覆われて清清しい心を奪われ 町中にどんよりとした雰囲気に包まれる それでも世…

ひび割れたカラダ

体の動かしかたを忘れてしまったチカラが入らず横になったまま私は生きるのをやめるの?

氷に包まれたような

冷たい 他人は他人 でも 他人ってそうでもないって思ってた 以外に近い存在で 回りにいつもいるから 道で困っている人がいたら助けたり 自分が困ってたら相手に助けを求めたり ちょっとしたことでも親切なことができるはずなのに この仕打ち ある程度の輪の…

秒針と時間の間に

朝日が眩しくて 目が覚める まだずっと寝てたいから乱暴にカーテンを閉じる 思うように体が動かなくて、思ってるよりも惨めな格好だったみたい カーテンを閉めるには体を起こさないとできないってことに気づいたときは もういいやって思ってベットの隅っこに…

病院

赤信号でブレーキを踏む ゆっくりと まるで小動物を大切に扱うようにブレーキペダルを踏み込む 私の車の隣に停止した車には若いカップルが乗っていて 楽しそうに何かを話している 私にもそんな時期があったな とそんなことを思い出していた たしかあれな夏の…

余計なお世話

事務所の時計はコチコチと音を立てて時間刻んでいく 秒針が12の文字を通り越すほどため息の数も増えていく 何のために自分がいるのかも 何で私がここにいるのかも わからない わからないことだらけ 電話機の調子が悪いだの 二階の電気が切れただの 忙しいで…