雫 赤 ヒビ

f:id:yuki-mry:20150728100535j:plain

馬鹿みたいに赤い太陽が照らす空を見て

 

世界はこんなにも大きくて

私はこんなにもちっぽけな存在なんだって

 

思った

 

私が何かを感じるたびに

心はまたひとつ大きなヒビを広げて

直そうと必死に耐える

 

子供の頃の通学路で田んぼ道を歩いたっけ

児童施設に住んでいる友人とよく泥だらけになって遊んだっけ

あの子はいまでも元気にしているだろうか

 

この町は小さくて、何も無い

そんな町に私居て

 

何も生むことは無く

 

何も存在する事無く

 

ただ空は赤く染まっていく

 

防波堤から覗く海はとても綺麗で

 

死にたくなる

 

気づけば視界は涙で歪んで 何も見えない

 

いつかの空も馬鹿みたいに明るい赤色だったっけ